第27回 柔道整復師国家試験問題 [ 午後 ] (1~60)
問題1 患者の権利として誤っているのはどれか。
1.プライバシーの権利
2.黙秘権
3.知る権利
4.⾃⼰決定権
問題2 個⼈情報保護法で正しいのはどれか。
1.罰則規定がない。
2.プライバシー保護が⽬的である。
3.接⾻院は個⼈情報取扱事業者である。
4.利⽤⽬的を特定する必要はない。
問題3 柔道整復師が原則⾃らの判断で⾏えるのはどれか。
1.脱⾅への施術
2.打撲への施術
3.外科⼿術
4.薬品投与
問題4 施術所の開設届出先で正しいのはどれか。
1.市町村⻑
2.都道府県知事
3,保健所⻑
4.厚⽣労働⼤⾂
問題5 施術所の構造設備基準で誤っているのはどれか。
1.トイレを設けること
2.常に清潔に保つこと
3.施術器具等の消毒設備を有すること
4.換気を充分にすること
問題6 施術所の⽴⼊検査で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.令状が必要である。
2.犯罪捜査が⽬的である。
3.構造設備を検査する。
4.都道府県知事の権限である。
問題7 柔道整復師法で認められている広告はどれか。
1.連携病院を有する旨
2.施術所の開設届出済の旨
3.認定柔道整復師である旨
4.⾃費施術を専⾨とする旨
問題8 我が国の最⾼法規はどれか。
1.法律
2.命令
3.条例
4.憲法
問題9 医療提供施設の承認で正しいのはどれか。
1.病院 ─── 市町村⻑
2.臨床研究中核病院 ─── 都道府県知事
3.特定機能病院 ─── 厚⽣労働⼤⾂
4.地域医療⽀援病院 ─── 内閣総理⼤⾂
問題10 医師の守秘義務違反を規定する法律はどれか。
1.医療法
2.刑法
3.医師法
4.健康保険法
問題11 閉眼すると悪化する運動失調はどれか。
1.⼤脳性
2.⼩脳性
3.前庭性
4.脊髄後索性
問題12 障害に対する全⾝調整運動のプログラムで正しいのはどれか。
1.筋の⾃動的な伸⻑運動を⾏う。
2.運動の持続時間は10分以上に設定する。
3.運動強度はなるべく⾼く設定する。
4.運動の頻度は重要ではない。
問題13 松葉づえで正しいのはどれか。
1. ⽊製松葉づえはJIS規格に制定されていない。
2. ⻑さは⾝⻑の3/4程度である。
3. 握りで体重を⽀える2点⽀持つえである。
4. 上肢に体重を⽀える⼒がなくても適応がある。
問題14 リハビリテーションの⽬的はどれか。
1.病気の治癒
2.障がい者の保護
3.⽇常⽣活動作の⾃⽴
4.障がい者の社会復帰
問題15 前脛⾻筋の筋⼒低下を⽣じるのはどれか。
1.第2仙⾻神経⿇痺
2.第2腰神経⿇痺
3.腓⾻神経⿇痺
4.脛⾻神経⿇痺
問題16 失語症で復唱が可能なのはどれか。
1.ブローカ失語
2.ウェルニッケ失語
3.伝導失語
4.健忘失語
問題17 写真(別冊No.1)を別に⽰す。⺟指の運動はどれか。

1.橈側外転
2.橈側内転
3.掌側外転
4.掌側内転
問題18 能的⾃⽴度評価法(FIM)で監視または準備が必要だが、
⼀⼈で実施可能な場合のレベルはどれか。
1.7
2.6
3.5
4.4
問題19 86歳の男性。3年前に脳卒中になり、現在、屋内での⽣活は概ね⾃⽴しているが、介助なしには外出しない状況で、外出の頻度も少なく⽇中も寝たり起きたりの⽣活をしている。障害⾼齢者の⽇常⽣活⾃⽴度の分類はどれか。
1.A1
2.A2
3.B1
4.B2
問題20 脳卒中のリハビリテーション治療で正しいのはどれか。
1.ポジショニングはできるだけ早期に開始する。
2.寝返りができない患者では約4時間おきに体位変換する。
3.関節拘縮を防ぐため週3回の関節可動域訓練が必要である。
4.中等度の意識障害があっても座位訓練を⾏う。
問題21 45歳の男性。⾼所からの転落で頸髄損傷を受傷した。職業はパソコン操作によるデスクワークだが、⾃家⽤⾞での通勤が必要である。改造⾃動⾞を⽤いた運転が可能な損傷レベルはどれか。
1.第4頸髄節残存
2.第5頸髄節残存
3.第6頸髄節残存
4.第7頸髄節残存
問題22 関節の屈曲と頭部前屈による前かがみ姿勢を特徴とするのはどれか。
1.破傷⾵
2.被殻出⾎
3.クッシング(Cushing)病
4.パーキンソン(Parkinson)病
問題23 栄養状態で正しいのはどれか。
1.肥満はBMI25以上である。
2.標準体重は⾝⻑×⾝⻑×23である。
3.悪体質は極端にやせが進⾏した状態である。
4.肥満度は(実測体重⼀標準体重)÷実測体重×100である。
問題24 意識状態で⽪膚をつれるなどの強い刺激のみに少し反応するのはどれか。
1.傾眠
2.昏睡
3.昏迷
4.せん妄
問題25 不随意運動で誤っている組合せはどれか。
1.脳性⿇痺 ─── ⼿関節のアテトーゼ
2.重症な肝疾患 ─── ⽻ばたくような振戦
3.甲状腺機能低下症 ─── 振幅の⼩さな⼿指の振戦
4.ハンチントン(Huntington)病 ─── 踊るような動作
問題26 ⼀側性の錐体路障害でみられる歩⾏はどれか。
1.鶏歩
2.突進歩⾏
3.間⽋性破⾏
4.分回し歩⾏
問題27 ⽖が薄く弱くなり陥凹している場合に⽋乏していると考えられるのはどれか。
1.鉄
2.リン
3.亜鉛
4.蛋⽩質
問題28 特徴的な顔貌について正しい組合せはどれか。
1.顔⾯神経⿇痺 ─── 眼瞼を開けられない。
2.重症筋無⼒症 ─── ⼀⾒すると眠たそうである。
3.⼤量のステロイド投与 ─── 三⽇⽉のような顔貌である。
4.バセドウ(Basedow)病 ─── 仮⾯のような顔貌である。
問題29 ⽔が貯留した胸部の打診⾳はどれか。
1.清⾳
2.⿎⾳
3.濁⾳
4.グル⾳
問題30 胃潰瘍の圧痛点はどれか。
1.オトガイ点
2.ボアス点
3.ランツ点
4.ムンロー点
問題31 誤っている組合せはどれか。
1.髄膜炎 ─── 項部硬直
2.⼩脳疾患 ─── 筋トーヌスの低下
3.膝関節液貯留 ─── 膝蓋⾻跳動
4,筋萎縮性側索硬化症 ─── 筋の仮性肥⼤
問題32 ⽣命徴候で異常値はどれか。
1.脈拍90/分
2.⾎圧124/90mmHg
3.腋窩体温36.0℃
4.安静時呼吸数16/分
問題33 脳波検査が必要なのはどれか。
1.糖尿病治療中の患者が顔⾯蒼⽩となり意識を失った。
2.突然、体の動きが⽌まり回復後もその間の記憶がない。
3.⾜関節を急激に背屈させると間代性に底屈、背屈を繰り返す。
4.何もしていないときに丸薬をこねるような⼿指の運動が続く。
問題34 肝細胞癌の原因疾患で最も多いのはどれか。
1.A型肝炎
2.B型肝炎
3.C型肝炎
4.E型肝炎
問題35 急性膵炎で誤っているのはどれか。
1.疼痛は仰臥位で軽減する。
2.アルコール多飲が誘因となる。
3.⾎液検査でアミラーゼが上昇する。
4.腹部エコーで膵臓の腫⼤がみられる。
問題36 気管⽀喘息の治療薬で誤っているのはどれか。
1.アドレナリン
2.β2遮断薬
3.抗アレルギー薬
4.吸⼊ステロイド薬
問題37 肺癌で正しいのはどれか。
1.⼥性に多い。
2.好発年齢は40〜50歳代である。
3.腫瘍マーカー検査で診断を確定する。
4.末梢に発⽣すると多くは無症状である。
問題38 ⼼不全の症状で誤っているのはどれか。
1.発熱
2.下腿浮腫
3.起座呼吸
4.労作時の息切れ
問題39 糖尿病の合併症でないのはどれか。
1.眼底出⾎
2.慢性腎臓病
3.くも膜下出⾎
4.閉塞性動脈硬化症
問題40 腎前性腎障害の原因となるのはどれか。
1.脱⽔
2.腎梗塞
3.尿管結⽯
4.⽷球体腎炎
問題41 認知症を⽣じるのはどれか。
1.褐⾊細胞腫
2.正常圧⽔頭症
3.ネフローゼ症候群
4.マロリー・ワイス(Mallory-Weiss)症候群
問題42 33歳の⼥性。5年前から⽇光過敏を⾃覚していた。1年前から⼝内炎を繰り返し、6か⽉前から両側の⼿関節の関節痛と脱⽑を認めた。1か⽉前から発熱が持続したため来院した。体温38.2℃。尿所⾒では、タンパク陽性、潜⾎陽性。⾎液検査では、⾎⼩板減少、抗⼆本鎖DNA抗体陽性を認めた。最も考えられる疾患はどれか。
1.⽪膚筋炎
2.全⾝性強⽪症
3.全⾝性エリテマトーデス
4.ベーチェット(Behcet)病
問題43 75歳の⼥性。道ばたで転倒していをのが発⾒された。症状を尋ねたところ、右⼿⾜が動きにくいと訴えたため救急⾞を要請した。 誤っているのはどれか。
1. 頸髄損傷
2. 橋左側の脳出⾎
3. 右被殻部の脳出⾎
4. パーキンソン(Parkinson)症候群
問題44 機械的損傷はどれか。
1. 低温による凍傷
2. 紫外線による熱傷
3. 気圧による減圧症
4. 電気による電撃傷
問題45 Ⅲ度の広範囲熱傷の治療で適切でないのはどれか。
1. ⼗分な輸液
2. 抗潰瘍薬の投与
3. 抗菌薬の全⾝投与
4. ⾎漿膠質浸透圧の補正
問題46 感染症の治療で正しい組合せはどれか。
1. 破傷⾵ ─── ペニシリン
2. ガス壊疽 ─── 抗毒素⾎清(テタノブリン)
3. ⽪膚カンジダ症 ─── 抗真菌薬
4. アスペルギルス症 ─── テトラサイクリン
問題47 輸⾎で正しいのはどれか。
1. 採⾎後6⽇以内のものを新鮮⾎という。
2. 保存⾎輸⾎は⾎⼩板の補給が期待できる。
3. 凝固因⼦の補充には新鮮凍結⾎漿を⽤いる。
4. 循環⾎液量の維持には⾎⼩板輸⾎を⽤いる。
問題48 クロルヘキシジンで殺菌効果が期待できないのはどれか。
1. 結核菌
2. 多剤耐性菌
3. グラム陽性球菌
4. B型肝炎ウイルス
問題49 縫合で誤っているのはどれか。
1. 汚染創では⼀次縫合を⾏う。
2. 神経縫合では神経鞘を縫合する。
3. 感染創ではデブリドマンを⾏う。
4. 消化管縫合では⾃動吻合器が使⽤される。
問題50 脳死と臓器移植で誤っているのはどれか。
1. 急性拒絶反応の時期は移植後2〜3か⽉以内である。
2. ⼼臓移植後の⽣存率は3年⽣存率70〜80%である。
3. 脳死とは脳幹を含む全脳髄の可逆的な機能喪失の状態である。
4. 改正臓器移植法では家族の同意を得れば脳死下の臓器摘出が可能である。
問題51 ⼼肺蘇⽣で誤っている組合せはどれか。
1. 気道異物除去 ─── 上腹部圧迫法
2. ⽤⼿的気道確保 ─── 上顎挙上法
3. 胸⾻圧迫⼼臓マッサージ ─── 5cm以上圧迫
4. AED(⾃動体外式除細動器) ─── ⼼室細動
問題52 頭部外傷と症状の組合せで誤っているのはどれか。
1. 脳しんとう ─── セカンドインパクトシンドローム
2. 頭蓋底⾻折 ─── 髄液⿐漏
3. 急性硬膜下⾎腫 ─── 意識障害
4. 慢性硬膜下⾎腫 ─── 激しい頭痛
問題53 交通外傷により損傷を受けた臓器と胸腹部CT検査所⾒の組合せで誤っているのはどれか。
1. 肺 ─── 気胸
2. 肝 ─── 腹腔内出⾎
3. 脾 ─── 後腹膜出⾎
4. 消化管 ─── 腹腔内遊離ガス像
問題54 28歳の男性。バイクを運転中に転倒し右側胸部を強打した。意識は清明。右側胸部に著明な痙痛があり、呼吸困難を訴えている。胸部エックス線検査で右第5.6肋⾻⾻折と右肺完全虚脱がみられた。
1. 外固定
2. 開胸⼿術
3. 気管内挿管
4. 胸腔ドレナージ
問題55 ⾻癒合を促進させる因⼦でないのはどれか。
1. ⾎流の存在
2. ⾻膜の残存
3. 解剖学的な整復
4. ⼒学的安定性の保持
問題56 ⼤理⽯⾻病で誤っているのはどれか。
1. ⾻硬化像を⽰す。
2. ⽔頭症を合併する。
3. 視⼒障害をきたす。
4. 病的⾻折を⽣じる。
問題57 続発性⾻粗潅症の原因で誤っているのはどれか。
1. 関節リウマチ
2. 副腎⽪質ステロイド薬
3. 甲状腺機能低下症
4. 安静臥床
問題58 6歳の男児。ガワーズ徴候陽性で、両側の下腿三頭筋は肥⼤している。病状が進⾏するとみられる所⾒はどれか。
1. 下肢深部腱反射充進
2. 分回し歩⾏
3. 外眼筋麻痺
4. 呼吸量減少
問題59 化膿性関節炎で誤っているのはどれか。
1. 起炎菌は⻩⾊ブドウ球菌が多い。
2. 治療の第⼀選択は保存療法である。
3. ⼩児では⾎⾏感染が多い。
4. 糖尿病は発症の危険因⼦となる。
問題60 シヤルコー(Charcot)関節の原因疾患となりうるのはどれか。
1. 糖尿病性神経炎
2. 神経痛性筋萎縮症
3. エルプ(Erb)麻痺
4. シヤルコー・マリー・トウース(Charcot-Marie-Tooth)病
第27回 柔道整復師国家試験問題 午後(1~60)
解答
問1 | 問2 | 問3 | 問4 | 問5 |
2 | 3 | 2 | 2 | 1 |
問6 | 問7 | 問8 | 問9 | 問10 |
3.4 | 2 | 4 | 3 | 2 |
問11 | 問12 | 問13 | 問14 | 問15 |
4 | 2 | 2 | 3.4 | 3 |
問16 | 問17 | 問18 | 問19 | 問20 |
4 | 3 | 3 | 2 | 1 |
問21 | 問22 | 問23 | 問24 | 問25 |
4 | 4 | 1 | 3 | 3 |
問26 | 問27 | 問28 | 問29 | 問30 |
4 | 1 | 2 | 3 | 2 |
問31 | 問32 | 問33 | 問34 | 問35 |
4 | 2 | 2 | 3 | 1 |
問36 | 問37 | 問38 | 問39 | 問40 |
2 | 4 | 1 | 3 | 1 |
問41 | 問42 | 問43 | 問44 | 問45 |
2 | 3 | 3 | 3 | 3 |
問46 | 問47 | 問48 | 問49 | 問50 |
3 | 3 | 4 | 1 | 3 |
問51 | 問52 | 問53 | 問54 | 問55 |
2 | 4 | 3 | 4 | 3 |
問56 | 問57 | 問58 | 問59 | 問60 |
2 | 3 | 4 | 2 | 1 |