第24回 柔道整復師国家試験問題 [ 柔道整復理論 ]
問題 186 骨嚢腫による上腕骨骨折が起こりやすいのはどれか。
1. 骨頭部
2. 近位骨幹端部
3. 骨幹中央部
4. 顆上部
問題 187 転倒後、腰痛を訴える患者。体幹側屈で疼痛が増強し、膝関節屈曲の坐位からの股関節屈曲運動でも痛みが増強した。
考えられるのはどれか。
1. 腰椎椎間板ヘルニア
2. チャンス骨折
3. 腰部脊柱管狭窄症
4. 腰椎肋骨突起骨折
問題 188 好発年齢と骨損傷の組合せで正しいのはどれか。
1. 幼児期-腰椎圧迫骨折
2. 思春期-脛骨粗面裂離骨折
3. 壮年期-上腕骨外科頸骨折
4. 老年期-腓骨疲労骨折
問題 189 右大腿骨骨幹部骨折後24時間で脂肪塞栓症を疑う所見はどれか。
1. 体温が36.4℃
2. 右大腿から膝部の皮下出血斑
3. 呼吸数が14/分
4. 脈拍数が110/分
問題 190 運動枝のみの運動症状を呈するのはどれか。
1. 手根管症候群
2. 総腓骨神経麻痺
3. 前骨間神経麻痺
4. 肘部管症候群
問題 191 膝蓋骨底から5cm近位の大腿周径を測定した結果、左に比べて右が2cm細かった。
主な萎縮筋はどれか。
1. 薄筋
2. 内筋広筋
3. 大内転筋
4. 大腿筋膜張筋
問題 192 氷嚢による冷却を長時間行う行う際、神経麻痺に必要な部位はどれか。

1. a
2. b
3. c
4. d
問題 193 スポーツ外傷に対するテーピング法の主目的はどれか。
1. 骨癒合の促進
2. 血行の促進
3. 皮膚の保護
4. 靱帯の補強
問題 194 物理療法で正しいのはどれか。
1. コールドスプレーは凍傷のリスクが低い。
2. 超音波は骨損傷部には不適切である。
3. マイクロ波では衣服素材に注意する。
4. 温熱療法は消耗性疾患に適応がある
問題 195 肋骨骨折と合併症の組合せで正しいのはどれか。
1. 直達外力による浮肋骨骨折-腎損傷
2. 介達外力による第6肋骨骨折-フレイルチェスト
3. ゴルフスイングによる疲労骨折-緊張性気胸
4. 左第7~9肋骨多発骨折-肝損傷
問題 196 肋骨骨折の絆創膏固定で正しいのはどれか。
1. 呼吸時に貼付する。
2. 健側胸部から患部を通過し健側背部まで貼付する。
3. 胸郭動揺がある時は硬性素材を併用する。
4. 固定期間は2か月である。
問題 197 肩甲骨骨折で正しいのはどれか。
1. 外科頸骨折は肩関節脱臼との鑑別を要する。
2. 骨体部骨折はバンカート損傷との鑑別を要する。
3. 上角骨折の合併症に気胸がある。
4. 烏口突起骨折は定型的鎖骨骨折に合併する。
問題 198 上腕骨の骨折と合併症、後遺症の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 解剖頸骨折-骨頭懐死
2. 大結節骨折-インピンジメント
3. 小結節骨折-肩関節前方脱臼
4. 内側上顆骨折-内反射
問題 199 上腕骨外顆骨折で正しいのはどれか。
1. プルオフ型は肘関節内反強制により発生する。
2. 前腕屈筋群の牽引作用により回転転位が生じる。
3. 回転転位は自家矯正される。
4. 鷲手変形は受傷後早期から生じる。
問題 200 延長転位するのはどれか。
1. 尺骨骨幹部上・中1/3境界部骨折
2. 円回内筋付着部より近位の橈骨骨幹部骨折
3. 橈骨遠位端部伸展型骨折
4. 上腕三頭筋付着部より遠位の肘頭骨折
問題 201 橈骨骨幹部円回内筋付着遠位骨折の転位で正しい組合せはどれか。
1. 近位骨片回内位-遠位骨片中間位
2. 近位骨片回外位-遠位骨片回内位
3. 近位骨片中間位-遠位骨片回内位
4. 近位骨片回外位-遠位骨片中間位
問題 202 コーレス(Colles)骨折の合併症で正しいのはどれか。
1. 尺骨茎状突起骨折は屈曲骨折第1型の機序で発生する。
2. 長母指伸筋腱断裂は受動時に発生する。
3. 手根骨骨折の合併は月状骨に多くみられる。
4. 掌側傾斜角の減少により屈曲制限が出現する。
問題 203 手舟状骨骨折でおおいのはどれか。
1. 結節部
2. 近位1/3部
3. 腰部
4. 遠位1/3部
問題 204 上前腸骨棘裂離骨折の骨片転位を起こすのはどれか。2つ選べ。
1. 縫工筋
2. 大腿直筋
3. 大腿筋膜張筋
4. 長内転筋
問題 205 ダッシュボード損傷で起こりにくいのはどれか。
1. 小転子骨折
2. 後十字靱帯断裂
3. 膝蓋骨骨折
4. 股関節後方脱臼
問題 206 大腿骨近位部骨折で正しいのはどれか。
1. 転子貫通骨折では下肢の延長がみられる。
2. 中間部骨折では下肢が内施位を呈する。
3. 転子間骨折では外反股がみられる。
4. 骨頭下骨折では大転子高位がみられる。
問題 207 足根骨骨折で正しいのはどれか。
1. 立方骨骨折は外脛骨との鑑別を要する。
2. 距骨骨折は過剰仮骨形成を起こしやすい。
3. 舟状骨骨折は直接外力によるものが多い。
4. 踵骨骨折ではベーラー角が減少しやすい。
問題 208 胸鎖関節脱臼と肩鎖関節脱臼とに共通するのはどれか。
1. 小児の発生頻度が高い。
2. 上方脱臼が最も多い。
3. 直達外力で発生しやすい。
4. 変形が残存しやすい。
問題 209 肩鎖関節損傷のトッシー(Tossy)分類で重要なのはどれか。
1. 腫脹
2. 圧痛
3. 反跳症状
4. 運動制限
問題 210 肩関節前方脱臼で正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 鎖骨下脱臼は烏口下脱臼に比べ外転角度が大きい。
2. バンカート損傷は上腕骨頭外側の欠損をいう。
3. ヒル・サックス損傷は再脱臼の原因となる。
4. スティムソン法による整復は背臥位で行う。
問題 211 成人の肘関節後方脱臼で合併しにくいのはどれか。
1. 上腕骨内側上顆骨折
2. 尺骨鉤状突起骨折
3. 内側側副靱帯断裂
4. 尺骨神経損傷
問題 212 股関節脱臼でローゼル・ネラトン線より大転子が高位となるのはどれか。
1. 腸骨脱臼
2. 恥骨上脱臼
3. 恥骨下脱臼
4. 中心性脱臼
問題 213 膝蓋骨外側脱臼で正しいのはどれか。
1. Q角の減少は発生要因となる。
2. 膝の肢位に関係なく脱臼するものを習慣性脱臼という。
3. 自然整復されることはまれである。
4. アプリヘンションサインがみられる。
問題 214 神経症状をみる検査でないのはどれか。

1. a
2. b
3. c
4. d
問題 215 絞扼性神経障害の原因となるのはどれか。
1. 梨状筋
2. 多裂筋
3. 腸腰筋
4. 中殿筋
問題 216 肘部のスポーツ障害で正しいのはどれか。
1. 外側側副靱帯損傷は肘関節の外転強制により発生する。
2. 内側側副靱帯損傷の多くは前斜走線維の損傷である。
3. 野球肘は外側型が大部分を占める。
4. 離断性骨軟骨炎は野球肘の内側型でみられる。
問題 217 筋起始部の病変で陽性になるのはどれか。
1. チェアーテスト
2. ルドルフ徴候
3. トンプソンテスト
4. ナウマン徴候
問題 218 [画像]背臥位で図のような脊柱の彎曲を観察した。
考えられる要因はどれか。

1. 腹直筋の短縮
2. 腸腰筋の短縮
3. 上殿神経の麻痺
4. 大腿神経の麻痺
問題 219 半月板損傷で正しいのはどれか。
1. 伸展した膝関節に回旋力が加わり発生する。
2. 円板状半月に起因する損傷は小児に多い。
3. 半月板前節の断裂が多い。
4. 牽引アプライテストは診断に有用である。
問題 220 シンスプリントで誤っているのはどれか。
1. 扁平足は発症要因の一つである。
2. 脛骨の中央以下で内後側縁に疼痛が増強する。
3. 足関節底屈抵抗運動で疼痛が増強する。
4. 発症後3週で仮骨の形成がみられる。
問題 221 60歳の男性。5か月前に高所から飛び降り踵骨の骨折をした。現在でも疼痛や浮腫がみられるので主治医から後療法を依頼された。
症状持続の要因で考えられるのはどれか。
1. モートン(Morton)病
2. 反射性交感神経性ジストロフィー
3. 骨壊死
4. コンパートメント症候群
問題 222 6歳の女児。3週前に上腕骨顆上伸展型骨折をきたし、徒手整復と経皮的ピンニングが施行された。ギプス固定を本日除去し、後療法開始の指示を主治医から受けた。
後療法に際して最も注意すべき合併症はどれか。
1. ズデック(Sudeck)骨萎縮
2. 関節強直
3. 骨化性筋炎
4. フォルクマン(Volkmann)拘縮
問題 223 [画像]58歳の男性。自転車で走行中に転倒し来所した。左上腕部の腫脹と変形を呈していた。近位で撮影した単純エックス線写真(別冊No.1)を別に示す。受傷直後から、母指・示指・中指の背側付近に感覚障害があった。
まず行うべき固定肢位の組合せはどれか。

1. 肩関節外転位-手関節伸展位
2. 肩関節外転位-手関節屈曲位
3. 肩関節内転位-手関節伸展位
4. 肩関節内転位-手関節屈曲位
問題 224 25歳の男性。スキージャンプ競技中、着地でバランスを崩し受傷した。右股関節は屈曲、外転、外施位に弾発性固定され、大転子部の突出は触知不能となっている。
神経損傷を合併したときの感覚障害が現れるのはどこか。

1. a
2. b
3. c
4. d
問題 225 [画像]50歳の男性。右肩痛を訴えて来所した。10年前に柔道で負傷したが放置していた。最近、右肩に力を入れると痛みが走り、肩を使うと次第に痛みが強くなる。近医で単純エックス線検査を受けたところ、図のような所見であった。
検査で陽性となるのはどれか。

1. サルカスサイン
2. ライトテスト
3. アドソンテスト
4. インピンジメントサイン
問題 226 [画像]35歳の男性。倉庫で製品の管理をしている。昨日、約30kgの製品を持ち上げたとき、右上腕部にブチッという音と共に疼痛が出現したと訴え来所した。初検時に左右の肘関節を自動屈曲したときの外見写真(別冊No.2)を別に示す。
最も考えられる上腕二頭筋の損傷部位はどれか。

1. 長頭腱
2. 短頭腱
3. 筋腹
4. 遠位腱
問題 227 52歳の女性。6か月前から週1回のテニスの練習をしている。バックハンドストロークの練習をしていたところ右肘の外側に強い痛みが出現した。日常生活にも支障が出てきて来所した。中指伸展テスト及びトムゼンテストが陽性であった。
最も関与しているのはどれか。
1. 長橈側手根伸筋
2. 短橈側手根伸筋
3. 腕橈骨筋
4. 回外筋
問題 228 [画像]17歳の男子。野球部のキャッチャー。2週前に左示指をつき指したが、症状が軽く練習を継続していた。昨日、指の変形に気付き整形外科を受診し、装具固定を受け、DIP関節の自動屈曲運動を行うように指導を受けた。DIP関節の自動屈曲を行っている写真(別冊No.3)を別に示す。
考えられる損傷部位はどれか。

1. 終止腱
2. 中央索
3. 深指屈筋腱
4. PIP関節掌側板
問題 229 [画像]21歳の男性。2か月前、ラグビーの試合中に右膝前面を強打したが試合はそのまま出場した。それ以降、右膝に軽い腫れや違和感があった。1週前から練習中に右膝後方に痛みが出現し、不安定感も出てきたので来所した。初検時、検者は患者を背臥位とし、図のような評価を行った。
検者が健側との比較目的でみているのはどれか。

1. 下腿筋に萎縮
2. 関節の腫脹
3. 脛骨粗面の位置
4. 膝蓋骨の不安定性
問題 230 21歳の男性。空手の試合中に左下腿前面を蹴られ、翌日、疼痛が増強したので来所した。軋轢音および介達痛は認められなかった。高度腫脹による皮膚光沢がみられ自発痛、筋の伸張時痛、感覚障害、運動障害が認められた。
搬送に際してまず行うべき処置はどれか。2つ選べ。
1. 安静
2. 冷却
3. 圧迫
4. 挙上
第24回柔道整復師国家試験問題 解答
[ 柔道整復理論 ]
問186 問187 問188 問189 問190 2 4 2 4 3 問191 問192 問193 問194 問195 2 3 4 3 1 問196 問197 問198 問199 問200 2 1 1.2 1 4 問201 問202 問203 問204 問205 3 4 3 1.3 1 問206 問207 問208 問209 問210 4 4 4 3 1.3 問211 問212 問213 問214 問215 1 1 4 2 1 問216 問217 問218 問219 問220 2 1 2 2 4 問221 問222 問223 問224 問225 2 3 1 2 4 問226 問227 問228 問229 問230 1 2 2 3 1.2