第21回 柔道整復師国家試験問題 [ 一般臨床医学 ]


問題 141 72歳の男性。前立腺癌の既往がある。3か月前から背部痛があったが我慢していた。2週間前から右足のしびれが出現し施術を受けていたところ、昨日から下肢に力が入らず歩行困難になったと訴えている。
診察では左下肢の運動は可能だが、右膝関節の伸展および足関節の自動運動が困難で、胸部以下に感覚障害を認めた。
正しいのはどれか。
  1. 完全麻痺の状態である。
  2. 下位腰椎の病変が疑われる。
  3. 圧迫性脊髄障害が疑われる。
  4. 腰椎の間欠牽引を実施する。


問題 142 マン・ウェルニッケ姿勢で正しいのはどれか。
  1. 麻痺側肘関節屈曲
  2. 麻痺側前腕回外
  3. 麻痺側膝関節屈曲
  4. 麻痺側足関節背屈


問題 143 心臓性失神はどれか。
  1. アダムス・ストークス(Adams-Stokes)症候群
  2. ネフローゼ症候群
  3. クッシング(Cushing)症候群
  4. シェーグレン(Sjogren)症候群


問題 144 ミオクローヌスはどれか。
  1. 単一または複数の筋肉の目的のない反復する運動
  2. 一部の筋肉の突発的なすばやい収縮
  3. ゆっくりと持続性のある運動
  4. リズミカルに動くふるえ


問題 145 レイノー現象をきたす疾患はどれか。
  1. 気管支喘息
  2. 肝硬変
  3. 多発性骨髄腫
  4. 全身性硬化症(強皮症)


問題 146 スプーン状爪をきたす疾患はどれか。
  1. 肺気腫
  2. 皮膚筋炎
  3. 鉄欠乏性貧血
  4. 感染性内膜炎


問題 147 感染症とその口腔内所見との組合せで誤っているのはどれか。
  1. 猩紅熱 - イチゴ舌
  2. ジフテリア - 咽頭偽膜形成
  3. 麻疹 - コプリック斑
  4. 風疹 - ハンター(Hunter)舌炎


問題 148 肺気腫でみられるのはどれか。
  1. 鳩胸
  2. 漏斗胸
  3. 扁平胸
  4. 樽状胸


問題 149 打診で濁音を呈するのはどれか。
  1. 胸水
  2. 肺気腫
  3. 気胸
  4. 鼓腸


問題 150 心臓の聴診部位で大動脈領域に相当するのはどれか。
  1. 胸骨右縁第2肋間
  2. 胸骨左縁第2肋間
  3. 胸骨左縁第4・5肋間
  4. 心尖部


問題 151 気管支喘息発作時にみられる呼吸はどれか。
  1. チェーン-ストークス呼吸
  2. 起坐呼吸
  3. クスマウル呼吸
  4. ビオー呼吸


問題 152 深部感覚で正しいのはどれか。
  1. 位置覚は音叉を骨の突起部にあてて検査する。
  2. ロンベルグ試験が有用な検査である。
  3. 深部痛覚は脊髄癆で過敏になる。
  4. 位置覚と振動覚はともに脊髄の側索を伝わる。


問題 153 角膜反射の求心性神経はどれか。
  1. 視神経
  2. 動眼神経
  3. 三叉神経
  4. 顔面神経


問題 154 足外果の後ろから下を回って足背外側をこすると出現する病的反射はどれか。
  1. オッペンハイム反射
  2. チャドック反射
  3. バビンスキー反射
  4. ゴードン反射


問題 155 急性虫垂炎の圧痛点で、右上前腸骨棘と臍を結ぶ線上で前者から約5㎝内方に位置する点はどれか。
  1. キュンメル点
  2. ランツ点
  3. マックバーネ点
  4. ムンロー点


問題 156 ウイルス性肝炎で正しいのはどれか。
  1. A型は慢性化しやすい。
  2. B型は劇症化しやすい。
  3. C型は経口感染しやすい。
  4. E型は血液感染しやすい。


問題 157 悪性貧血の原因となるのはどれか。
  1. ビタミンA欠乏症
  2. ビタミンB2欠乏症
  3. ビタミンB12欠乏症
  4. ビタミンC欠乏症


問題 158 血友病Bで正しいのはどれか。
  1. 女性患者が多い。
  2. 後天性の疾患である。
  3. 血液凝固第Ⅶ因子の欠乏による。
  4. 血液凝固第Ⅸ因子の欠乏による。


問題 159 HTLV-Ⅰウイルス感染が原因で発症するのはどれか。
  1. 急性骨髄性白血病
  2. 急性リンパ性白血病
  3. 成人T細胞白血病
  4. 慢性骨髄性白血病


問題 160 悪性腫瘍を最も合併しやすいのはどれか。
  1. 全身性硬化症(強皮症)
  2. 皮膚筋炎
  3. 全身性エリテマドーデス
  4. 関節リウマチ


問題 161 疾患と尿所見との組合せで誤っているのはどれか。
  1. 前立腺肥大症 - 乏尿
  2. 尿管結石 - 血尿
  3. 急性腎孟腎炎 - 膿尿
  4. ネフローゼ症候群 - 蛋白尿


問題 162 65歳の男性。40年以上、毎日2合程度の飲酒歴と1日20本の喫煙習慣がある。健康診断で高血圧、脂質異常症、肥満を指摘されている。以前から時々数分の胸痛発作を起こしていたが放置していた。今朝、急に30分以上維持する激しい前胸部痛と冷汗が出現したため救急車で来院した。来院時の心拍数は100/分、心電図上でⅡ、Ⅲ、aVF誘導でST-T上昇が認められた。
この患者で正しいのはどれか。
  1. 電気的除細動を行う。
  2. 喫煙歴はこの疾患の危険因子ではない。
  3. この患者のBMIは20以下と推測できる。
  4. 胸痛に対し麻薬を用いる。


問題 163 32歳の男性。以前から口腔内のアフタ性潰瘍や毛嚢炎が繰り返しみられていた。半年前から陰嚢の潰瘍もみられるようになった。3か月前から両眼に交互に霧視を自覚するようになり、眼科でブドウ膜炎と診断された。足関節や膝関節など3.4か所に関節痛をきたしているが、リウマイド因子や抗核抗体は陰性とのことである。
考えられる疾患はどれか。
  1. 関節リウマチ
  2. 全身性エリテマトーデス
  3. ベーチェット(Behcet)病
  4. 結節性多発動脈炎


問題 164 創傷の種類と説明との組合せで正しいのはどれか。
  1. 切創 - 鋭利な器具による刺傷
  2. 挫創 - 鋭利な器具による切開創
  3. 裂創 - 引き裂かれた創傷
  4. 剥離創 - 咬まれた創傷


問題 165 消毒薬で正しいのはどれか。
  1. アルコールは粘膜の消毒に有効である。
  2. クロルヘキシジンはMRSAに対して有効である。
  3. ボビドンヨードは塩分の存在下で殺菌力が低下する。
  4. グルタラールは粘膜に対して刺激性が弱い。


第21回 柔道整復師国家試験問題 解答

[ 一般臨床医学 ]

問141問142問143問144問145
31124
問146問147問148問149問150
34411
問151問152問153問154問155
22323
問156問157問158問159問160
23432
問161問162問163問164問165
14332