第21回 柔道整復師国家試験問題 [ 柔道整復理論 ]


問題 186 開放性骨折で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 創外に骨が露出している骨折をいう。
  2. 高度な粉砕骨折である。
  3. 外固定は禁忌である。
  4. goldenhour内の感染防止が重要である。


問題 187 単純エックス線像により確定診断がしやすい骨折はどれか。
  1. 骨挫傷
  2. 竹節状骨折
  3. 骨軟骨骨折
  4. ソルターハリスV型骨折


問題 188 過剰仮骨形成の結果により生じるのはどれか。
  1. 異常可動
  2. 脂肪塞栓
  3. 深部静脈血栓
  4. 関節運動障害


問題 189 外傷とその形態指標との組合せで正しいのはどれか。
  1. 肘内側靱帯損傷-運搬角の減少
  2. 踵骨骨折-ベーラー角の増大
  3. 足関節内返し捻挫-距骨傾斜角の増大
  4. 大腿骨頸部外転型骨折-頸体角の減少


問題 190 類似する病態と鑑別点との組合せで適切なのはどれか。
  1. 鎖骨外端骨折と肩鎖関節上方脱臼-肩外転制限の程度
  2. C8神経根症と肘部管症候群-骨間筋萎縮の有無
  3. 脛骨疾走型疲労骨折とシンスプリント-回内足の有無
  4. 前脛腓靱帯損傷と前距腓靱帯損傷-圧痛部位の差異


問題 191 膝蓋骨脱臼で膝関節の肢位に関係なく脱臼しているのはどれか。
  1. 反復性脱臼
  2. 習慣性脱臼
  3. 恒久性脱臼
  4. 陳旧性脱臼


問題 192 受傷直後の肩外転角を小さい順に並べたもので正しいのはどれか。
  1. 鎖骨下脱臼-腋窩脱臼-関節窩下脱臼
  2. 関節窩下脱臼-鎖骨下脱臼-腋窩脱臼
  3. 関節窩下脱臼-腋窩脱臼-鎖骨下脱臼
  4. 鎖骨下脱臼-関節窩下脱臼-腋窩脱臼


問題 193 末梢神経麻痺を合併するのはどれか。
  1. スワンネック変形
  2. ヘバーデン(Heberden)結節
  3. デュピュイトラン(Dupuytren)拘縮
  4. フォルクマン(Volkmann)拘縮


問題 194 ガレアジ(Galeazzi)骨折で正しいのはどれか。
  1. 後骨間神経麻痺を合併しやすい。
  2. 近位橈尺関節部で橈骨頭が脱臼する。
  3. 尺骨骨幹部の骨折である。
  4. 前腕回内回外運動障害を残しやすい。


問題 195 手関節伸展(背屈)位で手掌を衝いたことが原因でないのはどれか。
  1. コーレス(Colles)骨折
  2. 掌側バートン(Barton)骨折
  3. 舟状骨骨折
  4. 月状骨周囲脱臼


問題 196 指PIP関節掌側脱臼の後遺症となるのはどれか。
  1. 手内筋プラス変形
  2. ボタン穴変形
  3. 槌指変形
  4. スワンネック変形


問題 197 下前腸骨棘裂離骨折で誤っているのはどれか。
  1. サッカー選手にみられる。
  2. 疼痛が軽度なことが多い。
  3. 異常可動性を触知できる。
  4. 患肢荷重ができる。


問題 198 殿筋内に骨頭を触知し、股関節が屈曲・内転・内旋位で弾発性固定されている。
この損傷で誤っているのはどれか。
  1. 臼蓋後縁骨折の合併がみられる。
  2. 大腿骨頭無腐性壊死がみられる。
  3. 反復性脱臼に移行しやすい。
  4. 外傷性股関節症を起こしやすい。


問題 199 小児における膝蓋跳動の原因でないのはどれか。
  1. 血友病
  2. 円板状半月
  3. 離断性骨軟骨炎
  4. 脛骨粗面骨端症


問題 200 足部の障害部位で同じ骨にみられるのはどれか。
  1. 外脛骨障害と第1ケーラー(Kohler)病
  2. 三角骨障害とセーバー(Sever)病
  3. 二分靱帯付着部裂離骨折と足関節離断性骨軟骨炎
  4. ジョーンズ(Jones)骨折とフライバーグ(Freiberg)病


問題 201 足第1指が直角に屈曲していて他動的にも動かせないとき原因となるのはどれか。
  1. 足根管部の神経絞扼
  2. 距骨体部の後方転位
  3. 有痛性の外脛骨障害
  4. 中足骨頭の骨端症


問題 202 [画像]足部の外転と回内作用を持つ筋に対し動作用の求心性収縮を行っているのはどれか。写真(別冊No.2)を別に示す。
矢印はゴムチューブに対抗する運動方向を示している。


  1. a
  2. b
  3. c
  4. d


問題 203 ラウゲ・ハンセン分類の回内・外転損傷で正しいのはどれか。
  1. 足部は内転する。
  2. 足関節は背屈する。
  3. 距骨は外側へ脱臼する。
  4. 腓骨は頸部で骨折する。


問題 204 病態と原因となる筋との組合せで正しいのはどれか。
  1. スラップ損傷-上腕三頭筋
  2. ベネット損傷-烏口腕筋
  3. リトルリーガー肘-円回内筋
  4. リトルリーガー肩-上腕筋


問題 205 下肢損傷の身体観察で正しいのはどれか。
  1. ズボンを履かせたままで観察する。
  2. 動的評価では痛みを我慢させる。
  3. 大体周囲径は膝蓋骨の上縁から10㎝上部で計測する。
  4. 下腿周囲径は下腿三頭筋の筋腱移行部で計測する。


問題 206 軟部組織損傷と治療法との組合せで正しいのはどれか。
  1. 足底腱膜炎-足趾の他動的伸展運動
  2. 膝蓋腱炎-PTBギプス固定
  3. 足関節内返し捻挫-足関節内返し運動の強化
  4. 大腿部打撲-急性期のスクワット訓練


問題 207 物理療法の適応で正しい組合せはどれか。
  1. 氷のう-無菌性結合織炎
  2. 極超短波-骨端成長軟骨板損傷
  3. ホットパック-感覚脱出部位
  4. 超音波-ブラックアイ


問題 208 肩甲骨骨折で誤っているのはどれか。
  1. 上角骨折では小骨片が外上方に転位する。
  2. 下角骨折では小骨片が前外上方に転位する。
  3. 関節窩骨折では上腕骨頭が内包へ転位する。
  4. 外科頸骨折では遠位骨片が下前内方に転位する。


問題 209 骨折と骨片転位を起こす筋との組合せで正しいのはどれか。
  1. 肩甲骨上角骨折-棘上筋
  2. 上腕骨内側上顆骨折-回外筋
  3. ベネット(Bennett)骨折-長母指外転筋
  4. 中節骨骨幹部骨折-深指屈筋


問題 210 三角筋付着部より近位の上腕骨骨幹部骨折で近位骨折を内転させるのはどれか。
  1. 上腕二頭筋
  2. 上腕三頭筋
  3. 広背筋
  4. 烏口腕筋


問題 211 前腕回外位で固定を施す骨折はどれか。
  1. 上腕骨顆上屈曲型骨折
  2. 円回内筋付着部より遠位の前腕両骨骨幹部骨折
  3. モンテギア(Monteggia)伸展型骨折
  4. 掌側バートン(Barton)骨折


問題 212 橈骨近位端部骨折でみられる肘部の症状で正しいのはどれか。
  1. 高度の腫脹
  2. 橈骨の長軸圧痛
  3. 内反の不安定性
  4. 屈曲時の疼痛増強


問題 213 損傷と合併する末梢神経麻痺と組合せで誤っているのはどれか。
  1. 有鉤骨鉤骨折-ギヨン(Guyon)管症候群
  2. モンテギア(Monteggia)骨折-前骨間神経麻痺
  3. 肩関節脱臼-腋窩神経麻痺
  4. 月状骨脱臼-正中神経麻痺


問題 214 手の舟状骨骨折で正しいのはどれか。
  1. 結節部骨折はキーンベック(Kienbock)病の原因となりやすい。
  2. 遠位1/3部骨折では近位骨片への栄養血管が断たれやすい。
  3. 腰部骨折では遠位骨片の無腐性壊死が生じやすい。
  4. 近位1/3部骨折では偽関節が生じやすい。


問題 215 大腿骨頸部骨折が高齢者に発生しやすい理由で適切なのはどれか。
  1. 脊椎前弯による骨盤の前傾
  2. 骨粗鬆症による骨の脆弱性
  3. 臼蓋形成不全による不安定性
  4. 加齢による大腿骨頸体角の増大


問題 216 肩関節烏口下脱臼で正しいのはどれか。
  1. モーレンハイム窩の消失がみられる。
  2. 鎖骨下脱臼に比べ上腕骨頭がより内方に位置する。
  3. 上腕を胸壁につけた肩関節内転位で弾発性固定される。
  4. 上腕骨頭の後外側の欠損をバンカート損傷という。


問題 217 前腕両骨後方脱臼で誤っているのはどれか。
  1. 肘頭高位がみられる。
  2. 関節包前面が断裂する。
  3. 内側側副靱帯損傷が多くみられる。
  4. 肘関節伸展位で固定する。


問題 218 [画像]サファーによる月状骨脱臼の発生機序で正しいのはどれか。

21回柔道整復師過去問題


  1. a
  2. b
  3. c
  4. d


問題 219 膝蓋骨脱臼で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. Q角が増大すると生じやすい。
  2. FTAが減少すると生じやすい。
  3. サギングを認める。
  4. 固定は膝関節完全伸展位で行う。


問題 220 疾患とその徴候との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 動揺性肩関節-サルカス徴候
  2. 円回内筋症候群-フローマン徴候
  3. 大腿骨頭すべり症-ドレーマン徴候
  4. 前十字靱帯損傷-ルドロフ徴候


問題 221 [画像]42歳の男性。スノーボードで滑走中、ジャンプの着地に失敗し左肩部を強打した。初診時の外観写真(別冊No.3)を別に示す。
この患者で適切でないのはどれか。


  1. 鎖骨の異常可動性が触知できる。
  2. 第3骨片が形成されている可能性が高い。
  3. 変形癒合を残しやすい。
  4. 患部を通過する絆創膏で圧迫した。


問題 222 [画像]23歳の男性。バイク走行中転倒し右肩を強打した。右肩部の隆起に気づき来所した。右鎖骨外端が上方突出している。肩の水平外転は保持でき、軋轢音は認めない。単純エックス線写真(別冊No.4)を別に示す。
考えられるのはどれか。


  1. 鎖骨外1/3部骨折
  2. 棘上筋腱断裂
  3. 肩鎖関節上方脱臼
  4. 肩関節烏口下脱臼


問題 223 7歳の男児。5日前から右膝部痛を訴えている。運動会の練習が始まった時期で様子をみていたが、痛みに変化がなく、歩き方がおかしいので本日来所した。膝に、既往歴、炎症所見、可動域制限、運動痛および圧痛はみられなかった。
適切なのはどれか。
  1. 体育の制限が必要ないことを説明する。
  2. 股関節の診察を行う必要性を説明する。
  3. 積極的な筋力訓練が必要であることを説明する。
  4. 生後の定期検診で異常がなければないことを説明する。


問題 224 50歳の男性。スキー滑走中に転倒、右下肢を負傷した。患肢の股関節および膝関節を軽度屈曲位でベッド上に背臥位で寝かせたところ、膝蓋骨は正面を向いているが、足部は軸が床面と平行で外側を向いていた。
最も考えられる損傷はどれか。
  1. 大腿骨骨幹部骨折
  2. 膝蓋骨外側脱臼
  3. 脛・腓両骨骨幹部骨折
  4. 腓骨骨幹部骨折


問題 225 [画像]34歳の男性。バレーボールの練習中、ジャンプでつま先から着地し足部を捻り来所した。足背部外側の腫脹と疼痛を訴える。受傷時の肢位を強制すると写真に示す部位の疼痛が増強し、同部に圧痛を認める。足関節の前方引き出し症状はない。写真(別冊No.5)を別に示す。
考えられる損傷はどれか。


  1. 遠位前頸腓靱帯損傷
  2. 二分靱帯損傷
  3. 腓骨筋腱脱臼
  4. 前距腓靱帯損傷


問題 226 17歳の男子。陸上競技100m走でスタートした際、右股間節周囲に激痛が発生した。患者は股関節の屈曲時に激痛を訴え、膝を屈曲しながらの股関節の屈曲力、外転力や外旋力も低下していた。
最も考えられるのはどれか。
  1. 腸骨翼単独骨折
  2. 上前腸骨棘裂離骨折
  3. 坐骨結節裂離骨折
  4. 大腿骨小転子骨折


問題 227 30歳の女性。昨日、歩行中10㎝ほどの段差につまずき、足部に内がえしが強制された。リスフラン関節外側部に著明な腫脹があり来所した。他動的な内反の強制や、自動的な外反運動で疼痛が増強した。
最も考えられる後遺症はどれか。
  1. 過剰仮骨形成
  2. 無腐性骨壊死
  3. 凹足変形
  4. 外方凸変形


問題 228 [画像]51歳の女性。右肘関節外部の疼痛と手関節の脱力感を訴えて来所した。
前腕伸筋群の緊張は強く患者の握力は低下していた。中指伸展運動に抵抗を加えた結果、同部の疼痛が増強した。写真(別冊No.6)を別に示す。
圧迫バンドの適切な装着部位はどれか。


  1. a
  2. b
  3. c
  4. d


問題 229 20歳の女性。バレーボールの試合でスパイクを受け、母指MP関節を負傷した。母指MP関節尺側に疼痛、圧痛、腫脹、皮下出血および側方動揺性を認めた。
誤っているのはどれか。
  1. スキーでも同様の損傷が好発する。
  2. 母指が尺屈強制された。
  3. ピンチ動作が障害される。
  4. 側方動揺性検査はMP関節屈曲位で行う。


問題 230 18歳の男子。柔道の試合で軸足(左)を負傷した。前十字靱帯の単独断裂と診断された。柔道復帰のため1か月後に手術を行うことになった。手術までの間、接骨院で施術を受けることにした。
柔道整復師として適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 関節可動域訓練を行う。
  2. クラーメル金属副子で固定する。
  3. ダッシュのトレーニング指導を行う。
  4. 大腿部筋の筋力増強訓練を行う。


第21回 柔道整復師国家試験問題 解答

[ 柔道整復理論 ]

問186問187問188問189問190
1.42434
問191問192問193問194問195
31442
問196問197問198問199問200
23341
問201問202問203問204問205
24333
問206問207問208問209問210
11133
問211問212問213問214問215
32242
問216問217問218問219問220
1421.21.3
問221問222問223問224問225
43232
問226問227問228問229問230
24221.4